ChatGPTを業務に“本気で使う”ための第一歩とは? ~失敗しない導入チェックリスト付き~
前回の記事では、「ChatGPTを使わないことで、実は“見えない損失”が出ているかもしれない」というお話をしました。
(→ ChatGPTを使わないことで“損”してない?)
「それなら一度試してみようかな」と思われた方も、いらっしゃるかもしれません。
ただ実際には、いざ導入しようとしたときに、
「何から始めたらいいのか分からない」
「このまま進めてうまくいくのか不安」
といった声もよく耳にします。
そこで今回は、ChatGPTを本格的に使い始める前に確認しておきたい、 “導入チェックリスト”をご紹介します。
「試しに使ってみたけどうまく活用できなかった」
「導入したけれど、結局誰も使っていない」
そうならないために、ぜひ一度立ち止まって確認してみてください。
ChatGPT導入でよくある“つまずきパターン”
ChatGPTはとても柔軟なツールですが、目的や体制が曖昧なまま導入すると、うまく活用されないまま終わってしまうこともあります。
ここでは、特によくある3つの“つまずきパターン”をご紹介します。
1. 使いどころが曖昧なまま導入してしまう
「便利そうだから、まずは使ってみよう」というスタートは悪くありませんが、 実際に業務に落とし込もうとすると、
- どの業務に使えばいいのか分からない
- どのタイミングで使えばいいのか分からない
- 結果的に、誰も使わなくなる
といった状態になりやすいです。
まずは“何に使うか”を具体的に決めることが、導入成功の第一歩です。
2. 誰が使うのかを決めていない
「自由に使っていいよ」と伝えたつもりでも、社内に情報が行き渡っていなかったり、誰も手をつけなかったりするケースもあります。
こうなると、せっかく導入しても使われないまま、時間だけが過ぎてしまいます。
最初は1人だけでも大丈夫。
「誰が使うか」をしっかり決めることが重要です。
3. AIが“自動で何でもやってくれる”と思ってしまう
ChatGPTは確かに優秀なツールですが、聞き方や使い方によって、出てくる答えの質は大きく変わります。
- 質問が曖昧で、意図と違う回答になる
- 専門的な内容で誤解を招いてしまう
- 社外秘や個人情報を不用意に入力してしまう
このようなリスクを避けるには、基本的な使い方を理解したうえで、少しずつ慣れていくことが大切です。
ChatGPT導入前の5項目チェックリスト
では、実際に導入を進める前に、確認しておきたい5つのポイントをご紹介します。
✅ チェック1:どんな業務に使いたいか、明確にイメージできているか?
ChatGPTは応用範囲が広いため、使い方がぼんやりしたまま進めてしまうと、結局何にも活用できません。
たとえば──
- 会議の議事録を要約したい
- 社内向けのお知らせ文を作りたい
- お客様からの問い合わせに返信する文面を整えたい
このように、「まずはここから」という業務をひとつだけ決めておくとスムーズです。
✅ チェック2:試しに使ってみたことがあるか?(まだの方もOKです)
ChatGPTを実際に使ってみると、「思っていたより簡単だった」と感じる方が多いです。
無料でも試せるため、もしまだ触ったことがなければ、導入を考える前に一度だけでも使ってみるのがおすすめです。
- どんな返答が返ってくるのか?
- 質問の仕方で答えがどう変わるのか?
- 「これなら使えそう」という感触があるか?
まだ試していない方は、この記事を読んだあとで5分だけでも触ってみてください。
きっとイメージが変わると思います。
✅ チェック3:使う担当者は決まっているか?
「誰でも自由に使っていい」では、結局誰も使いません。
「この業務では、〇〇さんが使う」と明確にしておくことで、実際の運用がスムーズになります。
たとえば──
- 総務のAさんが、月末の報告書作成に使う
- 店長が、LINE配信用のお知らせ文を作る
- 営業担当が、提案書やお客様への返信メールの下書きを作る
✅ チェック4:入力してはいけない情報を理解しているか?
ChatGPTには、顧客情報や機密情報をそのまま入力すべきではありません。
「どこまでなら入力しても良いか」を、社内で簡単に話し合っておくことが大切です。
- 顧客名・住所・メールアドレスなどはNG
- 未公開のデータや契約内容も避ける
- 可能であれば、入力ルールを明文化しておく
✅ チェック5:導入の目的や成果のイメージを持てているか?
ChatGPTを導入する際、「何をもって“成功”とするか?」が曖昧だと、評価も難しくなります。
- 作業時間が短縮できたらOK
- 社内文書のクオリティが上がったらOK
- 書くのが苦手な人が文章をスムーズに作れるようになったらOK
数値でも感覚でも構いません。
「どんな状態を目指したいか」を考えておくことが、継続的な活用のヒントになります。
ChatGPT導入は「小さく始める」のが成功のコツ
ChatGPTはできることが多い分、最初から「社内全体で使おう」とすると、かえって混乱してしまうケースもあります。
そこでおすすめなのが、まずは1つの業務、1人の担当者から始めるというやり方です。
● まずは“決め打ち”で使ってみる
「議事録だけ」「報告メールだけ」「お知らせ文だけ」など、ひとつに絞って使ってみるだけでも、手応えを感じられるはずです。
● 少人数で試して、使ってみた感想を共有する
最初から社内全体に展開するのではなく、 社長自身や、1つの部署だけで試すだけでも十分です。
試してみた人が「意外と便利だった」と感じれば、自然と社内でも広がっていきます。
● 試した内容は、簡単にメモしておく
「どんな聞き方でうまくいったか?」 「どんな表現を使ったら自然な文章になったか?」
こうした小さなコツを記録しておくことで、社内のナレッジとしても活用できます。
まずは、小さく始めて、少しずつ育てていく。 この姿勢が、ChatGPT活用の第一歩になります。
まとめ
ChatGPTの導入は、決して難しくありません。
ただし、最初に「どう使うか」「誰が使うか」「何を目指すか」が曖昧なままだと、うまく活用されずに終わってしまうこともあります。
今回のチェックリストを使って、まずは“今の自社の状態”を確認してみてください。
そして、「できそうなこと」から、小さく始めてみるのがおすすめです。
お問い合わせ・ご相談はこちらから
ChatGPTを使ってみたいけど、どこから手をつけていいか分からない… そんなときは、ぜひお気軽にご相談ください。
今治市を中心に、中小企業向けのChatGPT導入サポートを行っています。
初めての導入でも分かりやすくご案内いたします。
Mailはこちら:guide-2024@outlook.com